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e-CSTI (Evidence data platform constructed by Council for Science, Technology and Innovation)とは

開発の背景

我が国の科学技術・イノベーション力の向上を図っていく上で、大学等の研究機関における「研究力」、「教育力」、「資金獲得力」を高めていくことが喫緊の課題となっていますが、多種多様な要素が複雑に影響を及ぼしていると考えられる中、エビデンスに基づく分析機能を向上させ、分析結果を政策立案に活かしていくことにより政策効果を高めていくことが極めて重要になってきています。
こうした中、内閣府では、大学等の研究機関における「研究」、「教育」、「資金獲得」に関するエビデンスを収集し、インプットとアウトプットの関係性を「見える化」するための各種分析機能を開発し、関係省庁や国立大学・研究開発法人等の関係機関に対して分析機能・データを共有するプラットフォームとしてe-CSTI(Evidence data platform constructed by Council for Science, Technology and Innovation)を構築いたしました。
具体的には、エビデンスに基づく政策立案(EBPM : Evidence-based Policy Making)やエビデンスに基づく法人運営(EBMgt : Evidence-based Management)を推進するため、2020年3月に関係省庁、7月に国立大学法人・国立研究開発法人等への利用を順次開放してまいりました。また、我が国の科学技術・イノベーションの現状・課題に係る共通理解を広め政策効果をより一層高めていくため、2020年9月にe-CSTIの一般公開サイトを立ち上げました。

(注)「科学技術・イノベーション基本計画」(令和3年3月26日閣議決定)(https://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/6honbun.pdf) では、e-CSTIの活⽤により政策⽴案機能強化と政策の実効性を確保することとしており、エビデンスに基づく戦略策定、国立大学法人運営費交付金の配分等の各種政策においてe-CSTIを活用することとされています。また、「統合イノベーション戦略2021」(令和3年6月18日閣議決定)(https://www8.cao.go.jp/cstp/tougosenryaku/togo2021_honbun.pdf) では、これまで実施してきた分析の高度化と多様な観点からの分析を可能とする機能の強化を着実に進めることとしています。

e-CSTI には個人情報は掲載しておりませんが、機微な情報あるいは第 3 者が権利を有する情報を使用している分析があるため、それらの分析についてはユーザーを政府や大学等研究機関の関係者に限定しております。

e-CSTI の基本構造としては、(1) 科学技術関係予算の見える化、(2) 国立大学・研究開発法人等の研究力の見える化、(3) 大学・研究開発法人等の外部資金・寄付金獲得の見える化、(4) 人材育成に係る産業界ニーズの見える化、および (5) 地域における大学等の目指すべきビジョンの見える化の 5 つの機能から構成されています。
これらの機能の詳細を列挙すると以下のとおりです。

  • (1) 科学技術関係予算の見える化
    行政事業レビューシートを活用し科学技術関係予算を見える化する
  • (2) 国立大学・研究開発法人等の研究力の見える化
    政府研究開発投資がどのように論文等のアウトプットに結びついているかを見える化する
  • (3) 大学・研究開発法人等の外部資金・寄付金獲得の見える化
    大学・研究開発法人等の外部資金・寄付金獲得状況を見える化する
  • (4) 人材育成に係る産業界ニーズの見える化
    産業界の業務や事業展開に必要な専門知識ニーズ・業務のやりがい・年収レベル等を見える化する
  • (5) 地域における大学等の目指すべきビジョンの見える化
    地域における人材育成状況や大学等の潜在的研究シーズを見える化する

取組に関する資料(PDF)

資料(PDF)

e-CSTIを通じたEBPM等の推進及び公開サイトの立ち上げについて

e-CSTIを通じたEBPM等の推進に係る取組状況について

外部講演会等

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e-CSTIにおける情報関連人材に関する分析結果について(第21回情報科学技術フォーラム(FIT2022) 2022年09月14日開催)[講演動画]



講演動画

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e-CSTIの分析事例紹介~研究資金配分と論文アウトプットの関係性分析~(エルゼビアジャパン主催ウェビナー 2021年6月24日開催)[外部サイト]

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e-CSTI の分析事例紹介 ~大学の EBMgt 及び DX を推進し 研究力を向上させるためには~(エルゼビア・ジャパン株式会社主催ウェビナー 2021年3月11日 開催)[外部サイト]

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女性活躍に係るガラスの天井の見える化の試み(研究・イノベーション学会JWSE分科会 2020年12月例会 2020年12月17日 開催)[外部サイト]

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EBPMと高等教育:内閣府エビデンスシステム(e-CSTI)を巡って(広島大学高等教育研究開発センター主催公開研究会 2020年11月11日 開催)[外部サイト]

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e-CSTIを通じた科学技術政策の見える化について(研究大学コンソーシアム3タスクフォース合同勉強会 2020年10月23日 開催)[外部サイト]

e-CSTI 構築に関わった主要メンバー

全体監修

上山 隆大

全体統括

宮本 岩男 金田 篤志 井上 瑶子 川地 信輔 三田 輝貴 有本 英生

システム構築

西山 智 桐原 幸彦(ジェネレーションパス)  渡辺 祐貴(ジェネレーションパス) 米田 賢治(カンナート)

可視化総括

七丈 直弘 岩崎 琢哉 長谷山 美紀 寺田 好秀(政策研究大学院大学) 髙橋 典子(政策研究大学院大学) 三井 貴博(政策研究大学院大学)

科技予算集計

浅野 始 水野 正人 梅澤 薫 岩佐 幸雄 笹林 徹 川田 亮一 奥村 洋

研究力分析

藤井 俊彰 宇佐美 徳隆 藤田 裕二 西岡 照夫 眞岩 秀行 松林真奈美 山口 泰宏 石田 貴士 豊島 竹男(三菱UFJリサーチ&コンサルティング) 田村 浩司(三菱UFJリサーチ&コンサルティング) 奥田 亘(三菱UFJリサーチ&コンサルティング) 川島 浩誉(電通コンサルティング)

産学連携分析

江端 新吾 佐栁 融 植草 茂樹(植草茂樹公認会計士事務所) 豊増 信賢(エデュース) 水之浦 啓介(野村総合研究所) 新治 義久(野村総合研究所) 河原 秀行(野村総合研究所) 梶原 光徳(野村総合研究所) 中田 壮星(野村総合研究所) 羽鳥 賢一(大学技術移転協議会) 福田 猛(大学技術移転協議会)

人材育成分析

篠原 徹 高松 伴直 山本 真司(河合塾) 辻 太一朗(履修データセンター) 阪田 史郎(千葉大学) 永松 礼夫(神奈川大学) 今井 元(日本女子大学)


注) カッコ内は所属を示す。所属がないメンバーは内閣府。